料理教室を始めたきっかけ 5

二人目の子供が生まれ、半年経った頃、阪神淡路大震災がありました。

その頃はマンションの10階に住んでいましたから 相当揺れました・・・。

が、なんとか倒壊を免れ、日々散乱した家の片づけに追われながらも、ご近所の方とも交流するようになりました。

それまでは挨拶程度だったお隣の本荘さんとも 震災を機に仲良くお付き合いするようになったのは その後の展開につながっていくんですよね・・・本当に何がきっかけになるかわかりません。

 

それから数年後、子供も3人になり、狭くなってきたのもあって引っ越しを考えるように。

あちこち探しまわってようやく 駅からも徒歩圏内で、立地も便利な マンションに引っ越しすることになりました。

丁度 お隣の本荘さんが カーテンの縫製のお仕事をされていたので、新居のカーテンを全てお願いする事にしました。

とても親身になってアドバイスして下さり、探しに行くところから選んで縫製まで全て、お返しできないくらいお世話になったのです。

 

何か物でお返しする、と言っても他人行儀だし…私ができる事と言えば料理しかないかな、という事で、新居にお招きしてお料理でおもてなしをする事に。

その頃は会席料理のレパートリーも少ない中、自分のありったけの自慢料理をコース仕立てにして 1品ゝ順番に心をこめてお出ししました。

本荘さんはとても喜んでくださり、感心し、最後に言って下さったのが

「栗田さん、これほどのお料理を 自分と、自分の家族だけのものにしておくのは勿体ないわ。

この家なら駅からも近いし、料理教室したら?

家でできる仕事だと 子供さんが小さくても家にいてあげられるし、それに何より教えてあげたら喜んでくれる人、沢山いると思うよ。

そうすると、その人だけじゃなく、その人の家族も喜ばせて上げられる 素晴らしい仕事じゃない。」

 

この言葉を機に私は手探りしながらスタートしたのでした。

かれこれ20年以上前。

 

子供の頃からあんなに料理が好きだったのに、沢山作っては失敗して、それでもチャレンジし続けていたのに、

でも何故か料理を仕事にしたい、とは全く思っていませんでした。

就職して働き始めたのも 違う道。

 

でも、本荘さんのこのお言葉があったお陰で、今の私があります。

料理教室をして本当に良かった、喜んでもらえる仕事に恵まれて本当に幸せだったと、

本荘さんには心より感謝しています。

 

(今は既に他界されておられます、心よりご冥福をお祈りいたします。

感謝の気持ちを込めて、ここに実名を書かせて頂きました)

 

 

 

 

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